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自称ダンディ文豪(自称)
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思いもよらず皆さんの食い付きが良かった”らぐのおささき”。
青森ではそれなりに知名度のある菓子店ではあるのだが、元は弘前市の小さな菓子店であったそうな。 太宰の生誕100年に小説「津軽」に模したクッキー「津軽」を発売したり、青森名産のリンゴ(「津軽」ではなく「ふじ」を使っているらしいのだが)を丸ごとパイに包んだ「気になるリンゴ」を発売したりと、何やら面白いアイデアに溢れた会社ではある。 そんな中でも私(わたくし)の記憶に強く残っているのは、1986年に放送されたNHK大河ドラマ「いのち」を題材としたお菓子「いのち」。ま、穿った言い方をすれば便乗商法かも知れぬ。さらにその中身は、当時既に全国的名声を得ていた仙台の「萩の月」に酷似し、「私は萩の月とは違いますよ」とでも言いたげに入れられたアップルジャムが、逆に模倣の事実をものがたってしまっていた。とは言え、この「いのち」は爆発的に売れたらしく、当時大学生であった我々の多く(特に女子大生)が夜間製造の深夜バイトに駆り出されていた。 と、まぁ。前置きはその辺で。 「エヴァさぁ~~ん!!!エヴァさぁ~~~ん!!!」 という鳴き声とも泣き声ともつかぬ声で夜中私(わたくし)の部屋に乱入してきた男。 既に相当酔っており足元もおぼつかない。 こ奴は私(わたくし)のいっこ下の後輩である。名前は「せいじ(仮)」とでもしておこう。 「なんだ?せいじ(仮)、ずいぶん酔っぱらってるな。」 「エヴァさ~ん!聞いてくださいよぉ~!!!」 ちなみに、当時二年生になっていた私(わたくし)は蛮カラ階長、および「恋愛マスター(自称)」として寮生の間に君臨していた。とかく下級生の色恋に関する考察の点において私(わたくし)の右に出るものはなく、私(わたくし)が宣下した通りに後輩諸氏はくっついたり離れたりを繰り返していた。ある種、恋愛事の預言者でありメシアでもあった。むろん、救世主が現世における救済を保証するものではないという点まで同じである。 「なんだ、またトモ子(仮)のことかよ。」 「エヴァさ~ん・・・。」 トモ子(仮)ちゃんとはせいじ(仮)の片思いの相手である。教育学部英語科、見た感じも美女系でミスなんたらにも幾度か名を連ねたこともある。方やせいじ(仮)は同じ教育学部でも保健体育科。脳味噌が筋肉でできているという噂は伊達ではない。私(わたくし)は早々と彼に宣下を下していた。「あきらめろ。」と。 にも関わらず、せいじ(仮)は幾度となくトモ子(仮)ちゃんにアタックを繰り返し、その度に撃墜を繰り返した。さすが脳味噌が筋肉でできているだけの事はある。彼に学習の二文字はあり得ない。今日も今日とてデートに誘ったところ、「アルバイトがあるから」と断られたそうな。その結果、やけ酒をかっくらい現状に至ると。 「なるほど、お前の情熱はアルバイトに負けたと。まぁ、せいじ(仮)の情熱ごときじゃ現代資本主義には歯が立たないな。」 「オレ、一生懸命誘ったんッスよ・・・。」 「あきらめろや。竹やりじゃB29は墜とせんて。で、トモ子(仮)ちゃんは何のバイトに行ったんだ?」 「”らぐのおささき”のバイトッス・・・。」 「ああ、あの『いのち』を作りに行ったんか・・・。 つまり、お前の誘いを断って”ささき”の所に『いのち』を作りに行ったと・・・。」 「ぐああああ、、、、。」 彼は声にもならぬ煩悶の雄たけびを上げた。 つまり、『”ささき”の所に”いのち”を作りに行く』というフレーズが彼のちっぽけな脳内で再構築され、妄想が暴走するに至ったというわけだ。騒ぎを聞きつけた寮生たちがわらわらと集まって来て、青春の懊悩を繰り返すせいじ(彼)を囲んでいつの間にか宴会になっていた。彼は『いのち』とか『らぐのお』とかという単語を耳にする度に、雄たけびを上げ青春の煩悶を繰り返した。その様子があんまり面白かったので、後輩の一人にエロ本を朗読させ彼の煩悶に拍車をかけさせたりもしてみた。 とまぁ、20数年も前の事なのによく覚えているのは、その宴会の様子をカセットテープに録音していた者がいるからだ。その者とは、他ならぬ私(わたくし)なのではあるが。二人の娘の良き父となった彼にいつの日か聞かせてやりたいと思い今に至る。 というわけで、 私(わたくし)にとって”らぐのおささき”は単なるお菓子メーカーではなく、 ある意味、後輩の恋敵にも似た人格を備えもった思い出の存在なのである。
by e_vans
| 2009-08-02 13:47
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