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自称ダンディ文豪(自称)
作画:クレマム画伯 【5文豪ズ!!!】 ●黒文豪の妄言 ❤桃文豪の艶言 ★蒼文豪の爽言 ☆このサイトを楽しむために↓ 初心者向けガイドブック CMCMCMCMCMCM ↓プチ整形は ★★★★★★★★★★★ 自称文豪っぽい記事はこち らにオープンしてみました。 バーナー製作協力:ぇむに様 こちらはちとしかめ顔して 書いてます。 ★★★★★★★★★★★ ■■■■■■■■■■■■■■■ リンク、コメントは大歓迎。 メール等もらおうものなら、 感謝の舞を舞うことでしょう。 ■■■■■■■■■■■■■■■ ダンディズムを追求するevansへメールはいかが? メール上等!!! ■■■■■■■■■■■■■■■ カテゴリ
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古い家に住みたいと思った。
とは言うものの、好き好んで古いオンボロ家屋に住みたいと思う者は少なかろう。 私(わたくし)もそれはまっぴらごめんだ。 ここで私(わたくし)の言う「古い」とは、「古い日本家屋」の事であり、その意味で「オンボロ」は目的ではなく、経年変化による必然の付帯事項なのである。要約すると、昭和の香りのする日本家屋の借家に住んでみようかなぁ、等と思いついてしまったわけである。 当初それは単なる思い付きであった。 あたかも第二次成長期に達した若者が抱く恋心のように、多分に妄想的かつ非現実的な淡い思いであった。名古屋の町はほどほど都会であるにも関わらず、町のそこかしこに、現代的なビルやマンションの影にひっそりと身を潜めるように古い町並みが残っている。町をぶらつきながら、そんな古びた家屋に暮らすというのはどういう感じなのだろうと、様々に想像を巡らせていた。それはNHK朝の連続ドラマ「梅ちゃん先生」の家であり、「三丁目の夕日」の家であり、何の事は無い自分自身が子供時分に暮らしていた家での生活であった。昔を懐かしむつもりは毛頭ないし、第一そんな古臭い世界を毛嫌いし避けてきたのは他でもない自分じゃないか、いったいどういう風の吹きまわしだ?もう一人の私(わたくし)が正論を突きつけてきても、私(わたくし)はえへらえへらと薄笑いを浮かべて反論もしないのだ。まったくごもっとも、おっしゃるとおりです。しかし困ったことに、「何となく」という想いは、時に理性や正論でも全く歯が立たない国士無双な攻撃力を持っていたりするのですじゃ、お代官さま。 とは言え、 そんな淡い妄想をすぐさま実行に移すほど、私(わたくし)は若くもないし、そもそも行動力にも欠けている。例えば不動産やさんに行って「古い家に住みたいんですけど。」と言った所で、担当はどんな顔をするのだろう?中途半端に築年数の古いアパート紹介されるのが関の山じゃないの?なんて事をもんもんと想像するだけで、もう何もかも面倒くさくなる。 自慢じゃないが自称ダンディ文豪(自称)、面倒くさがりにはいささか自信がある。天下一面倒くさがり武道会があれば、ゴクウに続いてスーパーサイヤ人になれた事だろう。そんなこんなで、恋に恋するがごとき淡い思いは、いつまでも夢のまま実現することなく終わるのである。いつもだったら。 ところがだ。 思いついた事を誰彼となく話してしまう癖が、私(わたくし)にはあった。 自称ダンディ文豪(自称)、それがあなたの悪い所。てへ。 会社で今住んでいる所の話になり、「今度、古い家に住んでみたいんですよねぇ~。」なんて話をしたのである。想像にもれず、その話を聞いた誰の瞳にも「?」マークが浮かんでいた。 しかしながら自称ダンディ文豪(自称)、理由の後付けにはいささか自信がある。天下一理由の後付け武道会があれば、元気玉を放って魔人ブゥを倒す事などわけはない。 理由の後付けとは面白い物で、後から無理やりこじつけたくせに、最初から考えていたような気になってくるのである。で、そんときに自分で説明してて「なるほどなぁ。」と思ったのが、私(わたくし)は一年でおおよそ二カ月ほども出張で家を空けている。その二ヶ月分も住んでいない家にそれなりの家賃を払っているのは、いかにももったいない。それに不用心である。古い家なら家賃も相応だろうし、長期出張の折には大家さんにひとこと言っておけば安心もできる。だから古い借家に住んでみたいんだよね、なんて話をしたのである。なるほどね。 そして その会話を社長が聞いていたことから、話は急展開する。 社長は地域の世話役みたいな事もやっていて顔も広い。当然、地域で借家を持ってる大家さんとも知りあいだったりする。新しいアパートならともかく、古い日本家屋の借家は一度空いたらなかなか次の借り手が見つからないそうで、それならば是非とも借りて欲しいと、社長と大家さんとの間でとんとん拍子に話が進んだらしい。「らしい」というのは、この時期私(わたくし)は長期出張前後で、話を詳しく聞いている暇が全くと言って良いほど無かったためだ。往々にして大事な話と言うのは、本人のいないところで八割方は決まってしまっているものだ。 で、 先月初旬、長期出張第一ラウンドを終えて一日だけ名古屋に帰ってきた私(わたくし)に社長が言った。 「evans君が言っていたような借家があるんだけど、今日見て見ないかね。」と。 5,000kmを走破し、さらに今まさに西日本に出発しようとしているその時にだ。 もういいや、乗りかかった船だ(正確に言えば私(わたくし)が言いだしっぺなのは間違いないが)とばかりに、社長と連れだって借家を身に出かけた。 会社から車で一分。歩きでも五分もかからないだろう。 住宅街の入り組んだ路地の先に、目指す借家はあった。正確に言えば、大家さんの家があって、その敷地に面して長屋があった。黒塗りの板塀に瓦屋根、開け難い玄関扉やサッシはだいぶ前に改修したものだろうが、基本的な作りは相当年期が入っている。床も軋んだ音を立てるし、古い家特有の黴くささが立ちこめている。つまり目標とする「古い」に、主たる目的では無い「オンボロ」がもれなくついてきたというわけだ。 しかし、 その時の私(わたくし)は5,000kmを走破し終えた後で、なんのかんのと考える余力は残されてはいなかった。なんせ大家さん直接交渉だから賃料が安い。私(わたくし)のこれまでの人生において借りた住居の中でも、学生寮に次ぐ最安値だ。これは大きな魅力だった。大きな魅力を前にすると、人は小さな問題を忘れがちになる。そして私(わたくし)が出張第二ステージに出かけてるあれよあれよという間に、引っ越し話は決定事項とあいなったのである。 まぁ、 めちゃくちゃ大変でしたよ。 「らくらくパック」がいかに楽々だったのかを思い知らされました。 一人分だから大きな荷物だけ引越屋さんに頼んで、後は会社のバンで運ぼうと思ったのが運のつき。 有るようで無いのが時間だし、無いようで有るのが引越荷物であるのねん。半月なんぞあっという間に過ぎ去り、どたばたのうちに過酷な引っ越し作業は終焉を迎え、今は新居とは呼べない新居にてご近所さんからおでんを頂戴したり、井戸端会議に加わったりして、一市井の草莽の民としての日々を送っておる。 と、まぁ、 根岸の子規庵に暮らしたのぼさんの気持ちになぞらえて、これで自称文豪の名に箔がつくってもんよと強がってみたりもしている今日この頃なのである。
by e_vans
| 2012-09-17 02:14
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